 | 後期学園生活 29日目 |
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| Diary |
第28話「小動物は小動物でも捕食動物である」 ― 後期学園生活28日目 ―
暗闇が嫌いな可憐にとって、カーテンの切れ間から覗く朝の光はとても有難いものだった。オレンジ色のカーテンに降り注ぐ陽光が反射して、彼女の部屋をオレンジ色に照らす。ついでに小鳥の囀りも聴こえてきたりして、とてもすがすがしい気持ちで朝を迎えることができる。
そこまではいい。ただ、迎えてからが問題だった。この日も、可憐はいつものように起床した。心地よい目覚め。しかし、その心地よさも次の瞬間にはすぐに吹き飛んでしまった。
左の鎖骨から右斜め下三十度の方向に、胸椎を貫く。
右脇腹から腹直筋を水平に貫く。
右脚の大腿直筋を上から下へ垂直に貫く。
左脚の前脛骨筋を右から左へ水平に貫く。
右手首、尺骨と橈骨を抉る。
昨日、これらの箇所に受けた傷、これらの傷が疼いた。その箇所、ほぼ全身に亘る。突発的に来る激痛ではなく、一定間隔を置いて来る陰湿な疼痛。激痛が奔るのも困るが、疼痛が奔るのもそれもそれで困る。
心臓の鼓動と調和して疼く傷。可憐は思わず、右の手の平で左胸を包み込むようにして押さえた。最も傷が深かったのは無論右腕だが、最も痛むのはやはり胸部だ。
昨日の戦闘のおかげで、循環器系の至るところに傷がついてしまった。同時に、相当な量の血液を放出した。『逆境』のおかげで、その放出速度が遅くなったこと、『復活』のおかげで、自然治癒力の促進と、倒れる前に結界魔法を唱える時間があったことが幸いして、今可憐はこうやって動くことが出来ている。
でも、疼く……。
胸部を押さえてどれだけの時間が経過しただろうか、ようやく不快感が治まったところで、可憐はオレンジ色の光が照らすカーテンを見やる。どこからか聞こえる小鳥の囀り。可憐はゆっくり立ち上がると、カーテンを開いた。
∽∽
今日も、学園のあちこちで、激しい戦闘が起こっている。特に、果敢にも教師陣に挑む生徒たちは尚更だ。そういう可憐は、しばらく鍛錬を積んだ後で、教師第二陣に挑む予定でいた。
そのためには、まず校内を徘徊する他の敵たちと対峙しなければいけない。他の敵たち……動物、各種部活の部員、他の生徒、教師の手下、まぁいろいろ……。
そんなことを考えながら、今日も可憐は校舎をあてどなく徘徊していた。
「あれ？」
三階の一般教室前の廊下に、めずらしい動物がいた。
「これって、ハムスター？」
廊下をせこせこと奔る小動物。曰く、ゴールデンハムスターとか呼ばれる品種だった。一体どこからか逃げ出したのだろうか？ 少なくとも、学園で飼われているものではないはず、たぶん。
「でも、これが教師たちの使い魔だったりしたりするのかなぁ？」
とかなんとか、そんなことを思っていると、その愛玩動物が、突然牙を剥いた。
「きゃっ！ 何？」
可憐は咄嗟に両手で顔を庇う格好になる。その小動物は、飛び掛った拍子に鋭い牙で、可憐の腕の表皮を少し削り、地に着地するなり踵を返して可憐を一瞥。じっと様子を伺っている。薄皮の削れた可憐の細い腕からは、静脈血が滲み出る。
可憐は小動物を凝視した。可憐の見ている間に、なんとそいつの足下、いや脚下に小さな魔方陣が浮かび上がった。当のゴールデンハムスターは、丁度爪先立ちをするように、二本脚で立つような格好になっている。魔方陣は、可憐の眼から見て、ハムスターを軸にしてゆっくりと時計回りに廻っている。
さっきの可憐の読みは外れていたわけではなかった。やっぱり、この小動物も教師の手先らしい。
そうと解れば……。可憐は瞬時に戦闘態勢に入る。あまりにも小さすぎるからホーミングミサイルでは照準が捕らえにくい、だから、他方向攻撃が出来るカマイタチを繰り出す。その場に巻き起こったつむじ風は、四方から相手を攻め込み、逃げ場を失った小動物に、容赦なく斬りかかる。
……はずだった。
「え？」
その刹那、相手の身体が発光したと思うと、つむじ風が逆流した。つまり、可憐目掛けて襲い掛かってきた。
「反射？」
だめだ、間に合わない。防御魔法は最後まで詠唱を完了させることが出来ず、可憐はその直撃を喰らった。重い衝撃を受けて、可憐はよろける。そうしているうちに、小動物は次の魔法を詠唱していた。次は、どうやら設置技らしい。瞬く間に、可憐の四方に罠がばら撒かれる。
「下手に動くと、餌食になるってことだよね……」
可憐はここで、気まぐれな彼を呼び出すことにした。
「今日は期待してるよ、かーくん」
「ぐぐぅ♪」
勢いよく召喚された彼だったが……。
「ぐぐぅ♪」
……結果、『漏出』によりただの壁となる。
「そんな……ちょ、ちょっと、かーくん？」
そうしているうちに、ハムスターは次から次へと設置技――罠を量産していく。気がつけば可憐の周りは罠だらけ。そう簡単に動けないようになっていた。下手に動くと……。
「きゃっ！」
設置技が発動して、黄金色の光にやられてしまう。
この設置技は激しい閃光と振動が来るから、光属性と地属性の技らしかった。
「こうなったら……」
可憐はその場で詠唱を開始した。近接魔法は不可能、遠距離魔法で捕らえるしかなさそうだ。さっきから罠に引っかかって止まない、気まぐれな彼のことは、一旦無視する事にして。
ここは、例によって血で血を補うあの魔法を駆使してみることにした。
可憐は、右腕を振り上げるようにしてゆっくり前に出す、そして、しなやかな動作でその腕を振るう。ここで相手の血が舞って、それを可憐が自分の糧とするはずだった。
ここで、相手の身体が金色に発光した。……またしても反射。
相手を刻んで、舞うはずの血液は、しかし、自分を刻んで、自分を血液を舞わせる結果になった。……しかも、その自分の血液が、小動物の糧になるという皮肉。自分を削って相手を回復させる……。馬鹿だ、反射があるのを忘れていた……。
するとそんな可憐に、小動物が自ら飛び込んできた。避けたくとも、動くと設置技に嵌ることはわかっていたので、その場を動くことが出来ない。
……最後に残ったのは、肩口を齧られた痛みだった。
＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
閑話休題。
PL修羅場につき、今回は簡易です。
いや、今回も簡易です。
それにしても、かなり修羅場ですね、今回の”日記”、おそらく過去最短です。
しかし、次から次へと修羅場が来るものですね……。
一つ片付いてほっとする間もなく、また修羅場と……。
世間一般では、春が訪れて一息ついているのでしょうが、そんなこととは無縁な日々です。
さて、時間が取れないので、前回は簡易更新したら見事に三連敗してしまいました。
二度あることは三度ある、とはよく言ったものです。
ですが、三度あることは四度ある、とはなって欲しく無い今日この頃。
| Quick Action / etc |
|
休憩により自分と手下のHP・SPが 30 ％回復しました！
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| 精霊研究会 Group Message |
“ルビーアイ”ルーシー(650)からのメッセージ
オスカー「わか〜れのときが〜 いま〜せ〜まる〜♪」
| Amber HolinessAngel・所属メンバー (Before) |
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| Character Data (Before) |
| ENo.887 香坂可憐 | |||||||
| HP | 3949 / 3949 | 1 | 復活6 | 場所 | F7 ［山岳LV1］ | ||
| SP | 835 / 835 | 2 | 逆境3 | 技 | 使用可能技一覧 | ||
| NP | 28 | 体格 | 127 | 3 | 魔術15 | 参 加 団 体 | |
| CP | 179 | 敏捷 | 143 | 4 | 精霊15 | 0 | 天空眺望同好会 |
| PS | 180 | 器用 | 114 | 5 | 命術11 | 1 | 精霊研究会 |
| 業 | 0(0) | 魔力 | 369 | 6 | 召喚10 | 2 | |
| 連勝 | 0 | 魅力 | 127 | 7 | 3 | ||
| 総CP | 1417 | 生命 | 205 | 8 | ――― | 4 | |
| 単位 | 6 | 精神 | 317 | 9 | ――― | 5 | |
|  | |||||||||
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 | イベント戦闘 |
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Amber HolinessAngel 所属 † V S †
炊飯係
Enemy |
可憐「えっと、あの……できれば痛くなければいいな……」
炊飯係「米はどこですかぁぁっ！？」
BATTLE START!!
非接触フェイズ
|
可憐の攻撃！
可憐「……もう、誰にも渡さない……」ライフアップ！！
可憐のMHPが上昇！
非接触フェイズ
|
可憐の攻撃！
可憐「……忌まわしき連環など、この場で終わらせる……」ホーミングミサイル！！
炊飯係に522のダメージ！
可憐の攻撃！
可憐「……そう、四度目など、無い……」ホーミングミサイル！！
炊飯係に516のダメージ！
非接触フェイズ
|
戦闘フェイズ
可憐の風LV1
可憐の風属性攻撃力が上昇！
可憐の風属性防御力が上昇！
可憐の回避LV1
可憐の物理EVAが上昇！
可憐の魔法EVAが上昇！
可憐の物攻LV1
可憐の物理ATが上昇！
可憐の回避LV1
可憐の物理EVAが上昇！
可憐の魔法EVAが上昇！
可憐の魔攻LV1
可憐の魔法ATが上昇！
炊飯係の命中LV2
炊飯係の物理HITが上昇！
炊飯係の魔法HITが上昇！
炊飯係の加速LV2
炊飯係のSPDが上昇！
TURN 1
|
炊飯係の攻撃！
炊飯係「何はともあれ召し上がれ！」グーフクック！！1
可憐に313のダメージ！
可憐は麻痺に抵抗！
可憐の攻撃！
可憐「それは幻影に過ぎない、仮令迸る鮮血が真実であっても……」カマイタチ！！
炊飯係に167のダメージ！
炊飯係に112の風属性ダメージ！
炊飯係は攻撃を回避！
炊飯係は攻撃を回避！
可憐「あうぅ……この魔法、結構自信あったのにな……」炊飯係の攻撃！
炊飯係「何はともあれ召し上がれ！」クィアセットミール！！2
可憐は攻撃を回避！
クリティカル！
可憐に346のダメージ！
可憐の物理EVAが低下！
可憐に302のダメージ！
可憐に衰弱を追加！
可憐は衰弱している！
可憐の攻撃！
炊飯係に270のダメージ！
（可憐の衰弱の効果が消失）
TURN 2
|
炊飯係の攻撃！
炊飯係「何はともあれ召し上がれ！」クィアセットミール！！2
可憐は攻撃を回避！
可憐は攻撃を回避！
可憐に294のダメージ！
可憐の物理DFが低下！
可憐の攻撃！
炊飯係に333のダメージ！
可憐の攻撃！
必殺技が発動！
可憐「その焔は、わたしのためにすべてを灼き尽くしてくれますか？」フラン・フロリエ・フレアグローリア
炊飯係に670のダメージ！
炊飯係に135の火属性ダメージ！
炊飯係の攻撃！
炊飯係「何はともあれ召し上がれ！」グーフクック！！1
可憐に341のダメージ！
- 炊飯係の麻痺LV2
可憐に麻痺を追加！
TURN 3
|
可憐は麻痺している！
可憐の攻撃！
可憐「それは幻影に過ぎない、仮令迸る鮮血が真実であっても……」カマイタチ！！
炊飯係に188のダメージ！
炊飯係に140の風属性ダメージ！
炊飯係に184のダメージ！
炊飯係に125の風属性ダメージ！
炊飯係は攻撃を回避！
（可憐の麻痺の効果が消失）
炊飯係の攻撃！
炊飯係「何はともあれ召し上がれ！」クィアセットミール！！2
可憐「わたしのこと、”のろま”さんだと思ってたら大間違いだよ♪」可憐は攻撃を回避！
可憐に302のダメージ！
可憐の物理HITが低下！
可憐は攻撃を回避！
可憐の攻撃！
炊飯係に341のダメージ！
TURN 4
|
炊飯係の攻撃！
可憐に368のダメージ！
可憐の攻撃！
炊飯係に343のダメージ！
可憐「ふぅ、ひとまずこれだけ終わりました」炊飯係の攻撃！
炊飯係「何はともあれ召し上がれ！」グーフクック！！1
クリティカル！
可憐に375のダメージ！
可憐に麻痺を追加！
可憐は麻痺している！
可憐の攻撃！
カマイタチ！！
炊飯係に197のダメージ！
炊飯係に131の風属性ダメージ！
炊飯係に191のダメージ！
炊飯係に127の風属性ダメージ！
炊飯係に186のダメージ！
炊飯係に122の風属性ダメージ！
（可憐の麻痺の効果が消失）
炊飯係「米ェェッ！！」炊飯係が倒れた！
可憐「わたし、まだ生きてる……」
戦闘に勝利した！
950 PS、 16 CPを獲得！
可憐は 火打ち石 を入手！
| Normal Action / etc |
|
命術 のLVが1上昇しました。(- 22 CP) 生命 が 16 上昇しました。(- 20 CP)
十六夜ノ童 への 楔石 の有料付加に失敗しました。(- 50 PS) CPが 60 増加しました！ NPが 1 増加しました！ F6に強制移動されました。
|
| Shout!! |
ゆうは(135)の叫び！
ゆうは「何で蘭丸の章がねぇんだよ！！！」
働かせ蜂(1388)の叫び！
働かせ蜂「ＰＣ不調中に、更新停止の連絡orz」
レックス(1582)の叫び！
レックス「さて、強い武具はできてますかな？」
| Event |
|
何者かと遭遇した！
|
| イベント戦闘予告 |
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Amber HolinessAngel 所属 † V S †
歩行小石
Enemy |
| Amber HolinessAngel・所属メンバー |
|
| Character Data |
| ENo.887 香坂可憐 | |||||||
| HP | 3209 / 4185 | 1 | 復活6 | 場所 | F6 ［山岳LV0］ | ||
| SP | 837 / 837 | 2 | 逆境3 | 技 | 使用可能技一覧 | ||
| NP | 29 | 体格 | 127 | 3 | 魔術15 | 参 加 団 体 | |
| CP | 213 | 敏捷 | 143 | 4 | 精霊15 | 0 | 天空眺望同好会 |
| PS | 1080 | 器用 | 114 | 5 | 命術12 | 1 | 精霊研究会 |
| 業 | 0(0) | 魔力 | 369 | 6 | 召喚10 | 2 | |
| 連勝 | 1 | 魅力 | 127 | 7 | 3 | ||
| 総CP | 1493 | 生命 | 221 | 8 | ――― | 4 | |
| 単位 | 6 | 精神 | 317 | 9 | ――― | 5 | |
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